美容室の開業までの主なスケジュールと開業資金について

美容室を開業するためにしなければいけないのは、お店のイメージを決めることや店舗を出店する場所を決めることです。開業のために必要となる資金は、設備資金と運転資金です。それぞれ細かい内訳があります。事業計画書も書く必要があります。

美容室を開業するまでには、しなければいけないスケジュールがあります。美容室を開業するためには十分な資金も必要になり、資金が十分にあれば好きなお店を作りやすくなります。ここでは、美容室の開業に興味を持っている人のために、美容室を開業するための具体的な計画や必要となる資金、開業する際に知っておくべきポイントなどについて、詳しくご紹介します。

美容室の開業までの主なスケジュール

美容室 開業

美容室を開業するためにまずしなければいけないのは、開業したいお店のイメージを具体的に決めることです。美容室にはさまざまなタイプがあり、お店の雰囲気を考えることも重要です。具体的なお店のイメージが固まってきたら次にしなければいけないのは、出店する場所選びです。出店する場所は開店後の集客にも大きな影響を与えるため、時間をかけて準備することが必要です。お店の周囲にどのような施設があるか、自分の足で歩きながら調べた方が良いでしょう。開業のための予算によっても最適な店舗は異なり、少ない開業資金でも開業しやすいことで人気なのが居抜き物件です。既存の施設を利用して美容院を開業できるのがメリットです。資金に余裕がある場合には、お店を一から作ることもできます。店舗を出店する場所を決めたら、次に必要なのは開業の資金を集めることです。自分の貯金だけでは足りない人は、金融機関などのローンを利用することもできます。資金が用意できたら開業のために必要な工事を業者に依頼します。店舗が完成して営業を開始する前にしなければいけないのは、保健所への相談です。美容室の衛生管理などについて保健所の検査を受け、合格する必要があ ります。開業届を出すのも忘れないでください。これらのことが全て終わって、お店の宣伝をしてから、店舗を開業することになります。

美容室の開業資金の相場について

美容室 開業

美容室を開業するために必要な資金の相場は1000万円程度です。開業する店舗によっては、1200万円程度必要になる場合もあります。美容室を開業するためにこのような多額の資金が必要になるのは、店舗の営業を開始するために、さまざまな作業が必要になるからです。開業資金は2つの種類のものに分けることができます。設備投資のための資金の方が高額の費用がかかることが多く、資金相場も高額になっています。設備投資のための資金相場は、合計すると700万円から800万円程度です。美容室をオープンするために必要となる開業資金の80パーセント程度は、設備投資をするための費用を支払うために必要になると考えておいた方が良いでしょう。店舗内の設備を充実させて美容室を開業したい場合には、さらに多額の開業資金が必要になることも多く、場合によっては設備投資のための開業資金だけで、1000万円以上かかることもあります。開業資金として用意しなければいけないもう一つのものは、運転資金です。店舗を開業するための設備が整っても、それを利用して営業するための運転資金がなければ、店舗を営業し続けることはできません。設備投資と異なり、運転資金は営業を続ける限り毎 月必要になります。開業時はある程度、運転資金に余裕を持たせて、営業を始めることが必要です。

美容室の開業資金の主な内訳

美容室 開業

美容室を開業するための資金の中でも、特に高額になる場合が多いのが、内装工事をするための費用です。美容室はファッション性も顧客に評価されることから、他の業種の店舗よりも内装にお金をかけて工事することが重要です。内装工事にかかる費用の相場は、500万円から600万円程度です。美容室を開業するためには、椅子やシャンプー台などの器具を購入する必要もあります。パーマのための器具やヘアスチーマーなども、準備しておくべき器具です。お店のスタッフルームには洗濯機や乾燥機などの設備も不可欠であるため、これらの設備を購入するための資金も準備しておいた方が良いでしょう。こうした器具や設備を購入するために必要な資金は100万円から200万円程度です。店舗の営業を開始するためには各種の運転資金も必要になり、店舗を賃貸して営業する場合には敷金や礼金を支払うための資金も準備しておく必要があります。不動産会社を通して契約する場合には、仲介手数料も必須です。保険に加入するための資金も用意する必要があり、美容室を開業するために加入する必要があるのは火災保険です。店舗の賠償保険にも加入することが不可欠です。こうした保険に加入しておくこ とで、万が一の時にも対応できます。開業前におこなう広告宣伝のための費用も、開業時に用意しておくべき運転資金です。

美容室の開業する際に知っておきたいポイント

美容室 開業

美容室を開業する際に知っておいた方が良いポイントとして紹介できるのは、開業資金を効率的に集めるための方法です。作りたい美容室があっても、資金が不足していては理想通りの店舗が作れなくなってしまうので、資金集めを効率的におこなうことは、お店の経営を成功させるためには欠かせないことです。開業資金を集めるための方法として一般的なのは、金融機関から資金を借りる方法です。この方法で資金を調達する際のポイントとなるのは、金融機関に提出する事業計画書の書き方です。借入れの申込を受けた金融機関ではこの事業計画書の内容を見て、融資をするかどうか判断するため、金融機関の担当者に納得してもらえるように、事業計画書を書く必要があります。事業計画書を書くにあたって特に重要なポイントとなるのは、お店でおこなうサービスの具体的な内容です。お店を開業するために必要となる資金の内訳なども、事業計画書に細かく記載することが必要です。お店を開業した後のお金の流れなども事業計画書には記載する必要があり、これらの記載が具体的であるほど、金融機関も融資の判断がしやすくなります。美容室を開業するためには、開業する地域の情報を十分にリ サーチすることも重要なポイントです。住んでいる人の総数だけでなく、どのような年齢や性別の人が多く住んでいるかを、詳しく調べることも必要です。

美容室の開業についてよくあるQ&A

美容室 開業

美容室を開業したい人が感じることがある疑問として多いのは、事業計画書に関する疑問です。その中でも特に多いのは、金融機関からお金を借りなければ、事業計画書は作成する必要がないのかという疑問です。この質問に対する答えはNOです。金融機関からお金を借りない人であっても、事業計画書は美容室を開業する前に必ず作成しておく必要があります。なぜならば、事業計画書とは金融機関からお金を借りるためだけに作るものではないからです。事業計画書を作成する本来の目的は、開業してから事業を安定した状態で運営することです。しっかりとした計画を事前に立てておかないと、開業してから資金運用がうまくいかなくなることも多いので、事業計画書は誰でも作成する必要があります。美容室を開業するためには、どれだけの期間がかかるのかという質問も、開業についてよくある質問です。美容室を開業するまでに必要となる期間は開業したい店舗の内容によっても異なりますが、少なくとも半年から1年ほどの期間が必要になります。開業までの時間がかかりやすいのは、一から美容室の店舗を作る場合です。居抜き物件を利用して開業すれば、開業までの期間を短くできます。銀行か ら融資を受ける場合にも、通常より開業できるまでの期間が長くなります。

美容室を開業するためには、さまざまな作業が必要になるため、事前にしっかりとスケジュールを立てることが必要です。美容室を開業するためには資金も十分用意する必要があります。事業を成功させるためには、経営のポイントを知っておくことも重要です。